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借地人が意外と知らない!底地人の承諾が不要なケースを5つご紹介

この記事を読むのに必要な時間は約 9 分です。

借地権は一つの財産で、借地権者である借地人が持っているものです。

そのため、この財産権は比較的自由に使うことができます。

しかし、土地そのものは底地権者である地主のものですよね。

そのため、借地人が何らかの変更をする時には、地主の承諾が必要になるケースがあるのです。

そのため、どんな行為なら承諾が不要なのか?

逆に承諾が必要な時はどんな条件か?

借地人と地主との良好な関係性を維持していくためにも、借地人が意外と知らない底地権者の承諾がいらない5つのケースをご紹介していきましょう。

なんでもかんでも承諾が必要というわけではありませんからね笑

この点をあらかじめ知っておくことは大事です。

地主の承諾が必要な4つのケースとは?

①借地権を第三者に譲渡(売却、贈与)する場合

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借地の上に建物があり、それを第三者に売却や贈与という形で譲渡する場合には承諾が必要です。

ただし、借地権が賃借権である場合に限定され、地上権のみであれば譲渡は自由にできますので、その違いに注意しましょう。

地上権と賃借権の違いについては以下関連記事をお読みくださいませ↓↓↓

 

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②借地権を転貸する場合

また、転貸と呼ばれる行為も地主の承諾が求められます。

これは底地権者と直接契約をした借地権者が、さらに賃料を徴収して他の人に貸すという行為ですね。

もし、転貸を承諾なしでしてしまうと、地主によって契約が解除されてしまうことになります。

③借地上の建物を建替え、増改築する場合

もう一つは、借地上の建物の建て替えをする場合です。

契約をした時に建っていた家やビルなどが劣化したり、他の目的のために新しい建物が欲しくなったりした時に、今までの建物を壊して建て替えをすることがありますよね。

こうしたケースでは地主の承諾なしに、勝手に建築・建設をしてはいけません。

既存の建物の小規模な修繕であれば問題ありませんが、増築や大規模な改築(リフォーム)をする場合にも承諾が必要となります。

ただし、契約の条項によってどんな工事までなら承諾が不要かは変わってくることもありますので、まずは契約内容を確認することが大事ですね。

 

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④借地上の建物を担保としてローンを組む場合

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こちらも注意が必要です。

この場合、建物に抵当権を設定して契約を結ぶことになりますね。

法的に言うと、建物に抵当権を張ること自体は、地主の承諾はいらないことになっています。

しかし、大抵の場合において融資をする銀行を始めとする金融機関は、底地権者の承諾を得ているかを確認してきて、承諾が取れていないとローンを組ませてくれません。

そのため、明確な書類という形で承諾があることを証明する必要があります。

というのも、上記のように建物の譲渡などをする時には地主の承諾が必要となるため、実際に抵当権を執行する際に、借地権者が良しとしても地主の方と問題が生じる可能性があるからです。

銀行としても、確実に抵当権を使えなければ意味がありませんので、あらかじめトラブル回避のために地主の承諾を求めているということですね。

 

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地主の承諾がいらない5つのケースとは?

底地犬・借地犬
底地犬・借地犬
借地権者の判断だけでは決定できず、地主の承諾が必要となるものがいくつかあるんだよね。
一方で、地主の承諾が不要で、自由に借地権を使える行為もたくさんあるんだよ。

①借地上の建物を賃貸するケース

要するには、借地の上にある建物を誰かに賃して投資に回すというケースですね。

ここではっきりと区別しておきたいのが、上記で触れた「転貸」という行為ですね。

転貸も第三者に賃貸するものですが、ここで言っているのは借地権そのもののことです。

その場合は地主の承諾が求められますね。

一方で、地主の承諾不要で行えるのは、建物を貸すというだけの行為です。

この場合は借地権そのものが移動することはありませんので、地主には影響が及ばないわけですね。

そのため、承諾が不要ということになります。

一見すると、建物を借りた第三者はそこに住んだり事業を営んだりすることによって、土地の使用者となりますね。

でも、あくまでも借地権そのものの譲渡や転貸がなされているわけではなく、建物を使用していることに付随して出てきた土地の使用という形です。

そのため、地主の承諾なしに自由に建物を貸せるのですね。

こうしたことから、借地権者は借地の上の建物をアパートなどの集合住宅にして、それを誰かに賃貸することが可能になるわけです。

そして、入居者が変わる時も、特に地主にお伺いを立てる必要はなく、借地権者の自由にすることができます。

しかし、稀に借地上に建築してはいけない建物の種類や使用目的・用途などが契約書に書かれていることがありますね。

例:アパートとしての使用を禁じる等。

 

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②相続により借地権名義人が変わるケース

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地主の承諾がいらない行為の二つ目としては、相続によって借地権が動くケースを挙げることができます。

第三者に贈与や売却して譲渡する場合については、上述の通り承諾が必要ですよね。

しかし、借地権者が死亡して相続するというケースについては、他人に借地権が移るとしても地主の承諾は不要なのです。

子どもなどの相続人が建物を受け取ると、それに伴って借地権も一つの財産として受け取るという解釈になるからです。

③相続により借地を何人かで共有するケース

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相続人が複数いて、借地を何人かで共有する場合も地主の承諾は不要です。

たとえば、元々は一人が借地権を持っていたものの、死亡して3人の子どもに相続することになった場合、借地権を3人で共有することがありますね。

やはりこれも相続行為の一つとして生まれるわけですから、基本的には地主の承諾は不要となりますね。

ただし、この借地権の分割と共有という行為が、地主にとって不利益になると認められる時には、地主の承諾を求めるとする事例も存在します。

そのため、相続による分割が出てくる場合には、事前に確かめておいた方が無難と言えますね。

一方で、借地権を複数の相続人で分割するというのが遺留分などの関係で検討されたものの、実際に相続をする時には、一人の相続人に譲渡するケースがありますね。

この場合、法律上の流れとしては、複数の相続人が借地権を分割して共有します。

そして、そのそれぞれの共有分を一人の相続人に譲渡するという形になりますね。

こうしてみると、借地権の譲渡が行われているわけですから、一見すると地主の承諾が必要と考えられます。

しかし、最高裁判所の判例では、あくまでもこうした行為は相続の一環としてなされているため、共有するはずだった借地権を一人の相続人にまとめる行為は、地主の承諾なしで良いとなっています。

④借地権の共有持分を、共有者の間のみで譲渡するケース

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一つの借地権をAとBという二人で共有していたとします。

そして、AがBに自分の共有持分をすべて売却して、Bが単独で借地権者となるわけですね。

この場合は、共有者の間だけで譲渡がなされています。

原則としては、こうした行為においても地主の承諾は必要とされているのです。

しかし、現実としては地主の知らない新しい人が借地権者となるわけではないので、地主と借地権者の信頼関係は変わらないと見なされます。

そして、借地権を単独で持つようになったBが、今までの土地の利用方法を変えないということであれば、地主にとっては何の不利益にもならないと考えられますね。

そのため、この譲渡については地主の承諾なしに行っても、後に地主が請求しても解除が認められないことが多くなります。

こうしたことから、実質的には地主の承諾不要で手続きができることになります。

もちろん、これはすでに存在していた共有者の間だけの譲渡に限定されますよ。

そこに今まで権利を持っていなかった第三者が何らかの形で入ってきて、新しい権利者が生まれてしまうと、地主の承諾は必須となります。

地主の請求によって、譲渡行為が解除されてしまうわけですね。

⑤離婚によって生じた財産分与のケース

こちらは一つ判断が微妙となるものの、実質的には地主の承諾なしでできる場合があります。

それは、離婚によって生じた財産分与です。

たとえば、夫が借地権者となっていて離婚したとします。

離婚の際の協議によって、夫が妻に財産分与として借地権と、その上にある建物を渡すことになりました。

この場合も、共有者間の譲渡と同じように、原則としては地主からの承諾が求められます。

しかし、承諾なしで手続きをしたとしても、地主がその行為の解除ができないという事例が出ているのですね。

これは、夫名義の財産であったとはいえ、妻との共有財産であったという認識から生まれているのが理由ですね。

特に、妻が率先して建物の管理をしていた、結婚してから借地権を得たというケースでは解除が認められないケースが多いですね。

逆に、結婚する前から夫が所有していた借地権だった場合などは、解除が認められない可能性が高くなりますので注意が必要です。

まとめ

いかがでしたでしょうか。

このように、いくつかのケースで借地権者は、地主の承諾を得なくても問題がないことになります。

とはいえ、土地の貸し借りは地主と借り手の信頼関係が大事ですよね。

二人の間にトラブルが生じると、その後の利用に問題が出てくるリスクが高くなります。

そのため、完全に地主の承諾が不要という場合でも、少なくとも事前に地主に連絡をしておく方が安心です。

信頼関係も深まりますしね。

今回も最後までお読みいただきまして有難うございました。

 

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